池田恵里
[ 外食・中食・内食・フードコンサルタント ]

ピザ・・・

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最近、よく見かけるのがスーパーのピザ。

東西、関係なく売り場にならび、しかも安いのです。

以前、神戸物産が路面店惣菜で店舗内で焼き立てピザを見て、宅配のピザがやられると思ったものです。今やスーパーでは定番になりつつあります。 1/4カットで、200円以下も多く見受けられます。

各社、いろいろなピザがあり、最近は生地が薄いものもあるような・・・・

私が幼いころ、神戸ではピザ専門店が1軒しかなく、ニューヨークから戻って、気軽にピザが食べられないのに、びっくり。 ずいぶん、がっかりしたものです。</p
ニューヨークのピザは、どちらかというと、生地のふちは、弾力があり、そこに焼き目がついて、もちもちした食感でした。
とはいえ、中央に行くにつれ生地は薄く延ばされており、幼いころ、1枚で違った食感が味わえ、「おいしい!」と思ったものです。
どのお店もそのような生地だったのか、母が好きだったお店がそのような生地だったのか・・・。 父に「今、ピザやったら、日本で儲かると思う(当時5歳)ピザやろうよ」といった記憶があります。

とはいえ、家電に興味があったらしく、商売としようと思わなかったようです。 さて、ピザの一般化はバブルのイタリアンがはやったころから日本に浸透しました。

今も思い出すのが、昔、ミラノでいただいたピザ。住宅街の一角にあり、ホテルからタクシーに乗り、タクシー代のほうがかかったほど遠い辺鄙なところにあったのですが
そこで頂いたルッコラのピザ。ピザの上に生のルッコラがわんさとのっており、トマトソースは色鮮やかなイタリアンの赤(まるでフェラーリのような...)、そしてとっても酸味の効いており、それはそれはきれいな色目で

口に入れると、すっとしたトマトの味がのど奥まで広がり、それはおいしいものでした。

シンプルイズベスト、と思ったものです。

その後、ルッコラも日本で外食に使用されるようになり、すっかりベーシックなお野菜となりました。

育てやすいこともあり、あっという間に浸透したようです。

この数年であっという間にスーパーでは定番になっているピザ。惣菜売り場とベーカリーのちょうど中間点のところに陳列しているお店もあります。

なかなか保守的な分野である惣菜に、ピザがうまく溶け込んだのは、奇跡かも・・・です。

Ikeda Eri

いなり寿司、恵方巻・・・

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2月3日

恵方巻を食べ続けました。

関西にて・・・

巻き芯、すし飯の違い、ノリなど各社違いがよくよく出ておりました。

最近では、地域性というより、各社の独自性が打ち出されているようです。

さて私の調査したM社はオープンからすごい人だかりで唖然。

そのあと、しばし売り場を観察しておりました。

バイヤーさんがどんどん売り場に巻き寿司を並べ、時間、いや分ごとに下段の商品が

変化している様をみて、本当にみなさん懸命に売ろうとしている・・・としんみり。

その一方で売り場がどんどん様変わりするため、調査していると混乱するのです。

お客さんは、目的買いのようで、巻き寿司のこれ!と決めて来店。

「ねえ、昨年あったやつ、ないの?」

「今年は売ってませんねん」

「ええーっ、それをめざしてきたのに・・・」

といった会話。

ということで関西発祥の地、恵方巻は今年も大変売れました。

さて今年は稲荷寿司も・・・。

「初午いなり」として、稲荷寿司を供える風習があり、大々的に売り出されます。

惣菜協会にいくと、大きなチラシが貼られていました。

稲荷寿司は圧倒的に間食に食されるものですが、最近の家族そのものが急激に変化しているため、売り手が勝手に家族の在り方はこうであると思い込みがあると、機会損失が生じます。

ということで、稲荷寿司、注目し、「月刊コンビニ」にて書き上げました。

どうぞご覧になってください

Ikeda Eri

ドレッシング

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サラダといえば、ドレッシング。

最近、増加傾向です。



日経にて

食品各社が成長分野であるドレッシング事業を相次ぎ拡大している。キユーピーは生産ラインを増設し、生産能力を2割高めた。理研ビタミンは子供が好む味つけに仕上げた新商品を発売する。健康志向の高まりで生野菜を食べる消費者が増えていることに対応する。

 キユーピーはこのほど、数億円を投じて茨城県五霞町の主力工場にドレッシングのラインを新設した。増設は2008年以来。14年11月期のドレッシングの売上高は541億円と前期比9%増を見込む。

 理研ビタミンは2月10日、「バター醤油(しょうゆ)」など子供が好む味つけにした4品を発売する。同社の商品はノンオイルタイプだけだったが、食べ応えのある味にするために油を使いながらカロリーを抑えた。子供に野菜を食べさせたい家族層の需要を取り込む。15年3月期のドレッシング事業の売上高を13年3月期に比べ2割増の110億円に引き上げる。

 味の素は2月3日、粉末状のドレッシングを首都圏で発売する。水洗いした野菜に混ぜると粉末が溶ける仕組み。働く女性が仕事帰りにカット野菜と一緒に購入することなどを想定している。15年3月期に13億円の売上高を目指す。


カット野菜を購入することが日常化しているなか、ドレッシングも比例して大きくなっていくのでしょう。

カットすることが面倒になっており、まな板、包丁を使用することがめっきり減少しているといわれます。

圧倒的に外食などではシーザーサラダであったのですが、これはロメインレタスを使用することが多く見受けられたことが発端となったのです。
過去、長野県のロメインレタスの栽培場所にファミリーレストランの方々と見学したことがあり、ロメインレタスのカット工場を見学。あたり一面、ロメインレタス。土に元気に根付いているロメインレタスを、根元で手でたばね、鉈でばっさり切って、シーザードレッシングで現地でいただくと 甘味があって野菜の取立ての美味しさが記憶に残っています。

夕食に出現することが多いサラダ。

ご飯を主体の夕食だと、味付けがまったくなされていない白飯にはコクのあるドレッシングがあうようです。

お友達をおよびする際、サラダは必ず1種類は提供するものです。

その際、気温、湿度にあわせて、その方の体調にあわせて、その日のドレッシングをちょっと調整して作ります。

蒸し暑いときは酸味はさっぱりとしたものを 油もさらりとした米油など・・・
ときには、そのドレッシングにあう野菜を買いにいくことも・・・

「野菜に合わせてドレッシングではないのですか?」といわれることもあるけれど、

いつも脇役のドレッシングをたまにはこのドレッシングにあう野菜と考えるのも楽しいものです。

IkedaEri

オムニチャンネル

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「オムニチャンネル」という言葉が頻繁に聞かれるようになりました。

「シングルチャンネル」、「マルチチャンネル」、「クロスチャンネル」というのが従来型にあります。

これまでは、あくまで買い手側の選択によることで成り立ち、それがシームレスにお客様を軸にそれぞれの販売先をネットで結びつけることが「オムニチャンネル」と言われています。

現状を見ると、アマゾンが脅威でもあり、朝早く、翌日に届くという圧倒的な利便性、顧客のこれまでの購買動向を見て、お勧めをする、そのため実際、店舗に来店しても価格を見て、アマゾンで購入してしまうケースが多く見受けられ、リアル店舗はすでにショールーム化もしています。

翻って、コンビニ、小売りに関して、すでに飽和状態と言われ、人口が都市化に流れている一方で、土地価格が高いため、なかなか出店できない寡占化されています。そのような状況をネットによって大幅解消されるようです。

起用するにあたり、従業員の個別評価をどのようにジャッジするのか、非常に難しく、人の管理を抜本的に変更することにもなります。スーパーは一筋縄ではいかないようにも・・・。

では食品に関してどうなのか?

アマゾンを例に取り上げますと、昨年からようやく食品を扱えるように物流を考えだしたことかからもわかるように、生ものなどは非常に難しく、やり方によってはオムニチャンネルに向いていない商品が多いのかもしれません。 中食商品をおいて、物流の時間経過による劣化の問題もあり、受け取り場所なども限定され、商品もおいしさ視点で考えると、制約が多いのかもしれません。

とはいえ、これまでポスデータによるその店で購入した顧客の情報のみであったコンビニ、スーパーも今まで以上により幅広く緻密に情報が得られることでしょう。どのような形でつなげるか、そして受け取り場所をどうするのか、各社違いが大いに現れ、やはりそのような大きな取組ができる大手が勝ち組となるのではないでしょうか。

IkedaEri

トン汁 味噌元

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 ファーストフードでも路面店惣菜でも販売されている味噌汁といえば、トン汁です。

私個人としては、家で食べることはなかったので、じっくり味わったのは、この食の仕事、FRの開発の時からでした。

店舗内でどこまで作るのか、グザイを1pごとにまとめて冷凍し、店着というお店もあれば、店舗で大量に作って、販売しているところもありました。

惣菜などでは、大量に作り、店舗でお客様にとってもらうところもあり、グザイが途中からなくなる、もしくは保温する際、蒸発するので、味が時間ごとに変化し、そのために検証を何度も行います。

さて、トン汁のストアコンパリも中食、外食、ファーストフード、一応、網羅し,各社、塩分濃度に違いがありました。

食べるシーン、組み合わせを考えると、トン汁の塩加減も変わってくるようです。

さて豚汁と書かなかったか?

多くの場合、ファーストフードでは豚汁と書かれていないからです。

いつからこのトン汁が普及されたのか?

とはいえ、トン汁の由来を調べますと、シシ鍋、芋煮から来ている、もしくはけんちん汁から来ている、言われてその歴史は古いといわれる説、旧日本海軍がカレーのかわりに味噌を入れたことでトン汁になった説と様々です。

トン汁は、多くの場合、和食の流れからのようです。

豚そのものは、関東大震災後に食されるようになったようでとんかつがよく食されます。 明治時代の三大洋食の一つだったそうです

とんかつ定食は,トン汁+とんかつのセットが多く、洋食と和食の融合定食とも言えます。

このようにうまく融合させてしまう日本人は、本来、柔軟性のある民族なのかもしれません。

食の乱れと言われ出しているのですが、このとんかつ定食をみてもわかるように、今に始まったことではないのかも。

日本の経済高度成長も本来持つ日本人気質がそうなせたのかもしれません。

さて、最近ですが、KITTEに行ってまいりました。 なんか新しいトレンドはないか・・と、原稿かく資料を集めです。
そこでトン汁で有名な「味噌元」を発見。


はっきり申し上げて小躍りしました。
かつて池袋まで食べにいったことがあり、グザイの多さもさることながら、注文して作ってくださるため
味噌の香りの周辺を放ち、すぐに味噌が沈殿しないのです。
口に含むと野菜のうまみが味わえ、感嘆したものです。 今はKITTEにあるので、何かと私的には便利になりました。

ちなみ調査した日は食べませんでした。 ということで、というか、とりあえず、みなさん、トン汁なら「味噌元」
おススメです。

Ikeda Eri

月刊「コンビニ」 おこわ、赤飯

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月刊「コンビニ」にておこわについて、デパ地下動向を書きました。

最近、コンビニでも見かけるようになったパックのおこわ。

レンジアップしていただきますと、ほんわかやわらかで非常に商品力が高いです。

赤飯、栗ごはんなどが陳列されており、定番のものから投入のようです。

さて今回は関西で販売されている郷土料理ともいえるおこわを紹介しました。

知る人ぞ知る老舗和菓子店が販売するおこわです。

和菓子のお店がコンビニに流れ、淘汰される時期にきているなか、高価格設定でも納得のいく訴求された商品で、中食のみならず外食のかたも参考になるか、と思っています。

Ikeda Eri

ポテトサラダ 家庭に普及・・・

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スーパーで惣菜定番と言えば、ポテトサラダ。

売上上位に君臨するため、松竹梅とパッケージの大きさを変えて販売しているのが

暗黙のルールとなっております。

調査する際、必ず購入します。

各社、違いがわかり、その開発のレベルがわかると言われているからです。

ポテトの品種を変えたり、どのスーパーも年毎に改善を手掛けています。

とはいえ、マヨネーズの酸味に尖りが気になったり、玉ねぎの匂いが残ってしまったり、ポテトのでんぷん質が残ってざらつき感があったり、これまでなかなか美味しいポテトサラダに出会ったことがありません。

記憶に鮮明に残っており、うなったのは1社のみ。

見た目は、さりげなく、何も気取っていない。グザイの構成もびっくりするほどシンプル。しかし食べた途端、涙が出てきたものです。

「すごいなあ」とため息。

お仕事でポテトサラダをずっと食べ続けているので、食べた瞬間、本来のポテトサラダの作り方を忠実に工場で再現していることがわかるのです。

素材もさることながら、作る工程が一つでも抜けるとおいしさは半減してしまいます。

妥協という言葉が全くないポテトサラダ。感嘆したものです。

ふと友人が

「池田さん、ポテトサラダっていつから家庭に浸透したのですか?」

うーん。なかなか良い質問。


ポテトサラダについて

みなさん、ポテトサラダといえばマヨネーズ。

そこでマヨネーズのK社の方に聞いてみました。

「私の会社は、まだ歴史が浅いのですよ、大正時代に創業者がアメリカでマヨネーズに出会い、日本で広めたのです」

大正時代以降に商品として、作られ、一時期、油の供給ができなくて、止まったこともあったとか。

これらを考えると、まだまだポテトサラダの歴史は浅いようです。

ポテトサラダというと、帝国ホテルが有名で、大正時代からあったそうです。とはいえあくまで高級という位置づけであり、大衆、一般化ではないです。

そこで家電、つまり冷蔵庫の普及と相まって、ポテトサラダが一般化されたかもしれません。

冷蔵庫がヒット商品となった昭和30年ごろからで、昭和40年、冷蔵庫の普及をみると約80%、家庭に浸透しているのです。食の保存が可能となり、冷たいものが一気に普及され、洋風でおしゃれで原価が比較的値ごろであるポテトサラダが同時に家庭に浸透したのでは・・・と思っています。

電子レンジも食文化大きく変えた電化製品と言われていますが、冷蔵庫も大きく文化に革命を起こしたといえます。

もう少し調べてみますが・・・

さて、ポテトサラダのあったかい話。

そのK社の方が、一生懸命、私に「ポテトサラダをおいしく食べるには、マヨネーズを少しでもあまり使わない、むしろ既存のものより半分の量で、素材の味が生きたらこれほど良いことはありません」と言われたことです。

マヨネーズ会社の方がそんなこと・・・と思われるかもしれませんが、まわりまわって考えるとこれが企業本来のあり方なのかもしれません。

お客様の立場に立って考える、これは最終、企業の繁栄につながるのだと・・・

とても勉強になりました。

IkedaEri

謹賀新年、幕の内弁当

あけまして、おめでとうございます。

本年もどうぞ宜しくお願いいたします。

お正月は、おせち料理をちょっと、お屠蘇をほんの少しいただきました。

ごまめを作って・・・

ごまめは、1匹ごとにはらわたをとり、それを丁寧に炒って、先に作っている甘めの

たれを回して、最後にしょうが汁をかけるのが私の作り方です。

幕の内弁当について集中して読んでおります。 幕の内弁当は以前から興味があり、あらゆるジャンルの商品を定点観測しております。

皆様もご存じ、幕の内弁当は江戸時代の幕と幕との間に「さっさ」と食べる弁当が由来で、「弁松」が江戸時代から今も残っている弁当といえます。

幕の内弁当を試食する際、しげしげと眺めます。その度に思うことは、 お弁当は、「輻湊」という言葉が当てはまるのかもしれません。ふたを開けた瞬間に四季折々の食材が詰まっており、色鮮やかで◇のなかに繰り広げられる文化があります。

その一方でお弁当は効率の上に成り立っています。まずは大量に製造して作り置き。海外ではしばし置くというと、「発酵」、つまり長く保存というイメージが強いものです。日本の弁当、つまり幕の内弁当なども作り置きとはいえ、あくまで短時間であり、保存とまで言わない時間で「さっさ」と食べていただく。それを大量生産して、弁当に同じ材料を各弁当箱に一つ一つ詰めていく。一見、日本文化を感じさせつつも「産業」としても食をとらえているのです。このような商品が、すでに江戸時代にあった、と考えると、日本の芸術は、経営、効率を度外視に考えていない部分もあります

関西において「弁松」は販売されていないため、関東にいるときはしばし購入するようにしています。

すっきりとした甘さはお江戸の甘さと思うのは、私だけかしら。

そして購入し、食べる前からすでに弁松の味わいは始まっています。

弁当箱から香しき経木の香り。

食と香りは切っても切り離せないこと、と弁松の弁当を食べるとき、思うものです。

そして幕の内弁当は五感をふるに感じる商品としてよくよく考えられているともいえるのです。

Ikeda Eri

寿司、回転すし

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提供したのちにロスが発生するものとして、大きくいうとブッフェと回転すしです。

ということで、スーパーの周辺の状況を調べるべく、外食の寿司も目下、調査中。

今、タッチパネルでの利用比率が高くなり、それによって回転すしが大きい岐路に立たされているようです。お店側にとって、よし悪しとなっているのです。

まずレーンに商品が並ぶことでシズル感がふつうは出せるのですが、その効果が半減するということ。

そして人件費の構成も違ってくる。

今後、このタッチパネルの流れに回転すしが傾くと、スーパーの寿司とは似ては非なるものとなる立ち位置と言えるのかもしれません。

以前、立ち食いとコンビニのそばを比較してほしいという依頼があり、結果、似ては非なる、そしてコンビニのそばの商品力の高さに驚く、という結論になったのですが、

これはスーパーの寿司も同様にいえるようです。

さて稲荷寿司。

寿司の中でも唯一、どの惣菜店でも(中食)手がけている商品。

つまり差別化がしにくい商品といえます。そこでチラシ寿司同様に以前、はまったことがあり、あちこちの稲荷寿司を食べ歩いたことがあります。

八坂神社のななめ前にあります、稲荷寿司が印象的でした。

ゆずの風味がして、それはそれは風情のあるお味でございました。

いづ重です。

http://tabelog.com/kyoto/A2603/A260301/26002550/

京都は最近、ご無沙汰しており、一度、行ってみたいものです。

今日も寒いですので、身体を充分、温めてください。

私は今からちょっと近所のイタリアンに行く予定。

IkedaEri

寿司 ちらし寿司

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以前から定点観測している「すし」

今回はより集中的に調べあげました。

それにしても、ずいぶん、スーパーのすしが進化しています。

さて、寿司を大別すると、にぎり、いなり、巻き寿司、プラスちらし寿司。

それが、いずれもバージョンアップしております。

これまでは、価格設定を変更したり(時には低価格にしすぎたこともあり)、商品そのものを掘削することなく、付け焼刃的なイメージがあったのですが、これほどまで進化しているとは・・・

特にいなり寿司、巻き寿司の進化は目を見張るものがありました。

いなり寿司=甘い(特に関東)というものが、ちょっと趣をかえて提案しています。これまで色目を濃くする、甘さを変える。それだけだったのが、新しい提案もあり、うなったものです。一例をあげると、おはぎとセットしたり。

本来、稲荷寿司は、おやつ代わりに食べるので、そういったニーズがあることは、わかってはいたのですが、実際、パックに詰めれているのをみると、見落としていたと納得と反省。

さてチラシ寿司は大きくいうと、上に刺身など散らしたもの、おばあちゃんが作る混ぜ込みと別れるものです。

すしの上にグザイを乗せるのが「ちらしずし」

いっしょにまぜるのが「ばらすし」

スーパーではこの2つをおおよそ陳列しております。

母は、バラ寿司が多かったような・・・神戸は明石に近いということから、あなごを入れてくれていた記憶があります。ちょっとまろやかな脂が加わって、おいしい母の味でした。寿司酢をさっさと切るようにご飯に入れていく姿が焼き付いております。

本来ならば、グザイ一つ一つ別だきにして、それを混ぜるのがおいしいのです。当初とある会社では、全部、別だきにして店舗内でまぜていたところもありました。

とはいえ、オペレーションがまわらないのです。

しかしその時のちらし寿司は、本当においしく、お客様は正直で、よく売れた記憶があります。近所のおばあちゃまにとっても人気でした。

グザイ一つ一つがもつ良さを生かしつつ、味付けされているので、混ぜると味が渾然一体となり、味わい深いものとなっていました。のちに1パックに入ったものを混ぜる工程に変更されてしまいましたが・・・。

開発をする際、「ばらすし」の容器を気取ったものに入れ替えるなど検討されたものですが、普段使いというのを感じさせる容器のほうが売れるものです。

一時期、ちらし寿司にめざめ、有名店の商品を食べ歩いたことがあります。

なかでも印象に残っているのが創業天保2年「たこ竹」のちらし寿司。

一つ一つの仕込みがていねいで、卵焼きなどはハモが入っており弾力のあるものでした。10種類からなるグザイの仕込みは、1週間かけて作られていたので、ほとんど休みがとれないとも言われていました。ちょっとだけ高いお値段でしたが、食べ終わると2000円でも納得できます。東京の有名なチラシ寿司は、もっとかわいくないお値段だっただけにむしろ安いかも、と思ったほどです。

盛り付けの際、順番も決まっており、それはそれは美しいものでした。

ただいまお写真を探しているのですが、ないのです。

すみません・・・。

場所は、問屋街松屋町にありました。

http://tabelog.com/osaka/A2702/A270204/27000957/dtlrvwlst/5292405/

後継者がいない、と嘆かれていたこと思い出します。

手間暇かけて作ってくださって、あっという間に食べてしまう。

これは申し訳ない、と思ったほどです。

いろいろ質問し、聞きたいことはできるだけ書いているのを見て、次に来店した際は、おすしの専門本をくださった。

うれしくて、丁寧に読み、もう一度、お礼を言いにお店に行きました。

とはいえ、しばしご無沙汰しているので、久々に食べに行こう、と思っています。

あのようなお店は、これからも残ってほしい、と思うものです。

Ikeda Eri

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