池田恵里
[ 外食・中食・内食・フードコンサルタント ]

カレーパン  ヨークベニマル

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ヨークベニマルの牛久南店に行ってまいりました。

主にレンジアップ商品を見るためです。

手堅い品ぞろえで、朝、昼、晩、いずれもきちんと食のシーンがわかるような商品構成。

しかも価格は安からず、高からず、商品特性を踏まえて設定されております。

いつものことながら、感心することしきり。 さて休憩のため、カレーパンを購入いたしました。

最近、どのスーパーもカレーパンに力を入れており、ベニマルさんも同様で人気商品172円なり。

油が手につくため、ビニール袋で覆い頂きました。パン粉が立っていることが、指先に伝わってくるのです。

そして、噛むと、「サクッ」と鼓膜に触れるような音がします。

ということで、食べる前に「おいしさ」がわかる商品となっています。

カレーは、甘さもほどよく、おかずにもおやつにもいける味付け。

油切りもよくて、食べやすい味でした。

そこでカレーパン。

パンと言えば神戸なのですが。カレーパンについては、お江戸のようです。昭和のものかしら、と思っていたのですが、1934年に「デンマークブロート」がカレーパンを作ったという説と中村屋が発明したという2説あります。

中村屋さんは、個人的によく新宿店で購入します。なぜ、新宿店なのか、と申しますと、他で販売されているものより鮮度があり、美味しいと中村屋の方から聞いていたからです。

カレーパンに鮮度というのもちょっと不思議な感じがするのですが、確かにいただくとわかるような出来立て感があります。

一時期、カレーパンもですが、ピロシキも商品開発したく、中村屋さんと一緒に手掛けたことがありました。

なかなか思った通りにならなくて、苦労したこと、思い出します。

パンと中具のバランスが工場ラインに落とせないのです。何度も何度も試作したものです。

今では、あちらこちらでカレーパンがスーパーではこだわり商品として、販売されるようになり、ピザのような存在です。つまり以前にも書きましたように、保守的なスーパーの売り場に新しい風的存在となっているのです/p>

Ikeda Eri

ザ・昭和 のり弁当の憂鬱

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「のり弁当」は昭和の申し子といえるのですが、ここにきて、大きく、各社、差が生じているようです。

商品力の違いが歴然としてきつつあります。

これまでも価格競争に巻き込まれやすい中食商品と言えば、のり弁当があげられます。

1週間という期間限定で価格競争が繰り広げられます。

それ以上期間を延ばすと、決して良くないことを、中食の企業、経営者はわかっているのです。つまりスーパーが以前、仕掛けた低価格弁当投入は、はっきり申し上げて禁じ手でして、これにより、低価格が定着してしまったと幾度となく言っています。

さて今回の消費税前後、のり弁当に関しては、各社、他社の動きを横目で見ながら、300円前後の設定で勝負をかけています。今後、ますます原料、つまり魚の食材で構成されているのり弁当は厳しいものとなるでしょう。

すでに2002年以降、のり弁当の原料は高騰してきており、諸外国の魚の消費量がアップしていることから、買い負けが生じ、輸入は減少傾向。

とはいえ、ブルーカラー、学生の救世主であった昭和が生んだ時代の申し子ともいえるのり弁当は、外せない、いわば弁当専門店にとってシンボリックな商品ともいえ、ジレンマ商品なのであります。

さて価格競争に突入する際、やはり先手必勝と申しますか、それがインパクトになり、後発は、どうしてもぱっとしない。

私は、決して価格競争に対して肯定的ではありません。そしてもしも仕掛けられたならば、その喧嘩には乗らないこと、これに尽きると思っています。

2番手というのは、1番手の失敗を教訓にできるため、多くの場合、メリットがあるのですが、価格競争に関しては、沈黙、静観というのが賢明といえるのでしょう。

そして価格競争をしかけるには、それなりの覚悟と綿密な商品構成、商品力があってこそ効力が出ると考えています。

これは外食、中食、いずれにおいても言えることないでしょうか。

Ikeda eri

コンビニカフェと外食の競争、次なる相手は・・・

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今、コンビニのコーヒー投入により、外食をも脅かす存在とされています。

確かに昨年の投入により、コンビニコーヒー、特にセブン・イレブンでは1日100杯出ており、カフェ化が着実に進行しております。

早く・安く・美味しくと3拍子をそろえること、これはどう考えても難しいこと。 コンビニでは、ロスの問題も考慮に入れつつ、併売商品(サンドイッチ)を見ると、実によく練られているなあ・・・と賞味期間を見ながら感嘆。その一方で、外食に目を転じると、どのように違いをだすか、今、一歩といった印象もあります。

FFはとかく本来持っている業態からか、「早く」に敏感なようで、それにあまり特化しすぎると、果たして、どこまで顧客が望んでいるのか、といった問題にもなってくるものです。行列をして、注文を受けてから早くても、お客様にとっては、並んでいるところからすでに「待たされ感」があるわけですから。

ということで、外食から見たコンビニではなく、違った視点でみると、まだまだできることがあるやも・・・と思っています。 そして多くの方々は、「コンビニが外食を食う」と言われますが、これ以外にも外食に立ちはだかるのではないか、と思える業態があります。

それが郊外型のスーパーです。 外食において、コメダコーヒーの成功事例はよく使われていますが、これはコーヒーに抽出し、それを本部から店着。希釈した状態で提供。メニューに関しても、店舗内負荷が出ないような構成になっています。

スーパーでは、ぼちぼちコーヒーをイートイン設置しているところも見かけられ、テナント誘致しています。 全国の店舗数の約半分は、イートインスペースが設置され、すでに店舗内で食べられる環境になっており、郊外にいけばいくほど、その傾向は強い。  そこで、これまでは商業施設型にすることで、郊外型でも人口を増やすべく、スーパー中心に町全体を変えていく手法が見受けられました。今後、より投資のかからない、イートインを充実させることで、郊外に住んでいる人たちが行動範囲が狭くなる高齢にも対応できるのではないか、と思っています。 朝食はスーパーのイートインで、そのままお買い物をして帰ってもらう、こういったことです。 とあるスーパーの方とこの話をしていると、「すでに自社でやっている」とのお答え。 確かにお店を見学しますと、設置されていました。

とはいえ、これまでの従来型のスーパーが行う、「物まね」ではなかなか難しいかもしれません。

コンビニに出来ないこと、朝食でなかなか導入しづらい外食、ちょうどその隙間を理解し、導入できたら、これはスーパーの生き残りのヒントになるかもしれません。

Ikeda eri

LE BENKEI

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ちょっと前ですが、奈良でとっても素敵なフレンチレストランに行きました。

その名は、題名のものです。

(LeBENKEI)

奈良に母方の祖母の出身ということもあり、なぜか郷愁があります。 とはいえ、なかなか行くことなく、こんな素敵なお店があるとは...
正直、驚嘆いたしました。

連れて行ってくださったことにとっても感謝しております。

幼いころ、母が「祖母の実家は、造り酒屋だったので出来立ての生酒を子供のころ、飲み、それがとろりとして、どんなに美味しかったか」ということを幾度となく、聞かされたものです。とはいえ、奈良の話はたびたび聞いてはいたのですが、滅多に行くことがありませんでした。若いころ、お茶花をしていたとき行ったきりかもしれません。

さてベンケイは、私がかつてから欲しいと思っていた藤田画伯の猫の絵が、通されたお部屋に飾ってありました。
猫の毛先まで、きれいに自然にしかしすっきりと描かれ、まさしく世界でも通用する藤田画伯の筆力であることを素人の私でさえ、わかります。

そうそう、脱線しましたが、勿論、料理も最高でした。

古いフレンチでもなく、ベーシックな味付けで最後のデザートまで力を抜くことなくいきわたっていました。

日本にあのようなオーベルジュ的なお店があるとは、恐れ入谷の鬼子母神です。
ごちそうさまでした。
お写真はあるのですが・・・ちょっとやめておきます。
ということで、関西に名店を見つけました。
連れて行ってくださって、感謝。

新業態、天ぷら「さん天」 

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このところ、各業態の動きが活発になりつつあります。

外食、中食、いずれも新しいターゲットを探して、業態をつくりあげているようです。

なかでも最近、サトさんが好調と業界関係者の方々からよく聞かれるお話。

サトさん、380円の天丼を販売され、今月、東京にも初出店。

外食内だけでみると、微妙な価格といえるかもしれません。

牛丼が現状、300円という価格からみても・・・

とはいえ、中食に目を転じると、弁当専門店、コンビニいずれも400円以上の価格で天丼を販売。

ということでシームレスに考えると、成功の秘訣が見えるように思います。

Ikeda eri

アジア・・・

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最近、アジアに関心のある企業が多く、お仕事も・・・

今後、GDPを見ても、成長は間違いない。石油も豊富ですし(インドネシア)、人口の増加している層を見ると、若年層でして、日本と正反対。

とはいえ、インフラがまだまだなのも事実でして、人の問題も日本とはまた違った意味で大変だとか・・・。

アジアに限ったことではないのですが、日本でのお仕事は、ある意味、楽といえば楽なのかもしれません。

アジアは宗教もありますし、乗り越えなければならないことが山積。

それに成功している企業は本当に少ないのが現状。

唯一、富裕層の多いところでの日本食提供していることで(大戸屋など)客単価を上げて出し、成功しています。

しかしこれだとその業態そのものの体力がつかない。

とあるフードコートに出店される経営者は「浅く広げる」といった言葉を使われた意味がとてもわかり、富裕層をターゲットにした海外出店も同様なのかも・・・


追伸

月刊コンビニ 西武について

飲食店経営 開発について

フードビズ 朝食について、スーパーが新たなる挑戦、といった内容で書いております。

ikeda eri

久々に...再会。

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昔、お世話になった方々にお会いしました。

月日の経つのは早く、お仕事でご一緒させていただいた8年間、ご迷惑のかけっぱなし・・・でした。

和食のチェーンでしたので、料理人の方々も多く、マイ包丁をもって厨房に立っておられたこと、思い出しました。

「大切な自分の包丁は、絶対、他人には使わせない」

これはごくごく当たり前のことだったそうで、そうとも知らず、机の片隅に箱の中にキレイに収まっていた包丁を見て、「かしてな」と言って、バサバサと野菜を切ってしまったこともあり、多いにご迷惑をおかけしました。

その後、いろいろな企業の契約をし、社風もまちまちであることを知り、改めて、本当に温かい方ばかりだったことを思い出し、久々に会えて、大変、うれしく思っています。

外食産業といえば、離職率の高さ、悪評もよく聞かれますが、これほど長く、従事し、労働組合もきちんとある企業は稀有な存在と思っています。

各企業を見て、開発においてもすべてそうなのですが、ノウハウの構築は従業員の方々が長くいてくれるからこそ、できることであります。

それと職人さんのノウハウをどのようにシステム化し、社員教育に仕上げるか、同時進行しないといけないのだなあ・・・と思っています。

さてサンドイッチ・・・

編集のNさんに電話を・・・

私の突然の電話で、「クレームか」と思ったそうで

私 「なんだか内容が広げすぎて、まとまらない...うえーんって感じです」

N氏、いつものようにふふふ・・・と笑っておられました。

サンドイッチを調べていくうちに、スーパーまで調査しないといけないじゃん、と思い、そこまでも調べております。

「起床時間はこの数年間でどれだけ早くなっているのか」などまで調べており、ややもすると必要ないような、ことまで・・・・

それを削って5ページにまとめるようにしています。

ということで、お蔵入りの資料もあるのですが、ふと、違った場面で出会い、そうだ!と思えることもあるので無駄はないのです。

IKEDAERI

来月の勉強会に向けて・・・外食、中食・・・

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いろいろこれまでの資料を読み漁っております。

自分が書いた原稿をよみ、「そんなこと考えていたんだ」と思うことも・・・。

すでに以前から言われているように、外食、中食、内食といったカテゴリー別で物事を見る時代はどうに終わりを告げています。

他の業態の歴史をみれば、すぐさま今のやり方が間違っているといったこともわかるはずなのになぜなんだろう・・・・。

歴史は繰り返すといえど、食の産業はまだまだ浅く、そのなかで何度も同じ失敗を繰り返しております。

生産効率の悪いところには良い人材が来ない、その一方で景気が良いと集まらないというのも現状でして、

その辺の中庸にいくという日本独特の考え方が食産業にはぴったりなのかもしれません。

ということで、それらを一からすべて見直して、自分なりの考えを少しでも話せたらと思っています。

IKEDAERI

ずっとこのところサンドイッチ漬けです。

外食、中食、新興勢力も・・・

これまでサンドイッチを食べてしみじみ思うのですが、日本の風土に定着するのはむつかしく、ただグザイをはさめば良いといったことでもないような、気がいたします。

それで・・・とりあえず・・・サンドイッチ。ずっと食べ比べているのですが、一つの業態に携わっている方々は、常日頃、四六時中、考えているのでありまして、その後、頭がちょっとよくて、それをみて真似しようと思ってもなかなか追いつけない、むつかしいなあ・・・・と思ったりします。

従業員の方々、一人一人のDNAまで浸透するほどのまで気合いで四六時中、サンドイッチを考えているのですから、後の参入組はよほどの覚悟がいるのだと、しみじみ。

これは惣菜でも言えるのですが、それを何度言ってもわからない方が多くて、げんなりしております。

ということで、サンドイッチ。されど・・・でございます。

さて・・・つい先だって長野に行ってきました。

(くらすわ)

養命酒さんの「くらすわ」

懐かしく、なんだか感動しました。

社員の方々にも温かくしていただき、嬉しくて、しんみりしました。

当初1年計画で建築をなさる予定だったのですが、出来上がったのが3年です

養命酒さんの企業の理念が結集されたショップです。

ぜひ、おすすめで。

P1120943.JPG

さて来週、取材をすることになり、その前にロイヤルホストさんを見ておかないとと思い、何度か食しました。

「外食は本来、こうあるべき」と思える提供方法で、ずいぶんグレードアップしているのに感心しました。 デフレ脱却ということで、外食の単価設定の現状を見れるFRともいえます。

江頭創業者が亡くなられて月日がたちますのに、脈々とその想いが残っている、と思いいただきました。 久々に桜新町にいくことになり、サザエさんの通りを通って、本社でのお話を聞く予定です。


帰り際、店員の方に

「とってもおいしかった・・・」と言って立ち去りました

ネイトシルバー「シグナル&ノイズ・・・」

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8時間睡眠を心がけてはいるのですが、どうしても読みたい本が多くて、ついついベッドに入っても読んでしまいます。

最近、キンドルで購入した、

「シグナル&ノイズ、天才アナリストの「予測学」」

大統領選挙での「オバマの勝利」を二度にわたり完璧に予測し、一躍時の人になった方が書かれた本です。

読んでいる途中で、感想を述べるのはいかがなものか、と思いつつ。

しかしとても参考になり、自分の仕事にも置き換えて分析する際、ポイントとして考えていこうと思っています。

特に野球の選手の来季の予想の仕方について、エイジングカーブについて面白く読みました。

以前、とある新聞社の方々とお食事をし、その際「A社の参院選挙の当確発表が異常に早かったよね」

A社は、IBMでも富士通でもない、ごくごく小さい規模の部署で緻密にストックしたデーターをもとに当確を発表したそうです。その正解率は99・9%だとか・・・

今、読んでいるこの本もノイズを極力減らし、バイアスがつきものであることを知ることで真実が見えてくること、平坦ではあるけれど、あらゆる情報を一応把握したなかで 客観的に抽出することで分析ができることを示唆してくれる本です。

「こうです」と言い切れるのは、ある意味、浅く、真実がわかればわかるほど言えなくなるというのもしかり・・・。

とはいえ、人間は弱いもので男性的に一刀両断してもらうことで安心してしまうのも事実・・・。

ということで、良書だと思います。

さて今日、何とか原稿の本題をあげました。新幹線の移動中もずっと調べていますと疲れますです。

今回は、関西におけるライフコーポレーションについてです。

全国より1年早く少子高齢化2004年している関西の中で、食品スーパーのあり方を考えた次第です。

硬直化してしまっている(ちょっと言いすぎかしらん)スーパーに、まったく違った視点で経営改革しているのが面白いなあ、と思っています。

Ikeda Eri

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